Vol. 6 to10
Vol. 6 RUY フランスジャムのフタ
この何年かパリに買付けに行く時には、同じホテルに泊まるようになりました。
それまでいろいろなホテルを試してみていたのですが、私が泊まるような安めの
古いホテルは水まわりが悪いことが多く、フランス語しか通じないということもあって
不便に感じていたのです。
日本の代理店を通して予約してみたこのホテルは、古い建物を改装してホテルチェーンが
経営しているので(多少お部屋はせまいものの)古さを残しつつ機能的でメトロの駅に近く
英語も通じます。
場所は12区なので便がすごくいいわけではないのですが、とりあえずは私の行動範囲に
問題はないし、治安が良く静かな町の雰囲気が気に入っています。何度か泊まっているうちに、
使えそうなレストラン、スーパーマーケット、電話ボックスなどの場所を覚えたのでとても
スムーズ。(週に2度くらいホテルの前の大通りにはマルシェ~市~が立ちます)
買付けはハードなので、急いでいる朝やくたくたに疲れて帰ってきた時に事がスムーズに
運ぶことは何より重要なのです。
さて、話はパッケージよりかなりそれましたが、写真はジャムのフタ。一人用の小さな容器に
入ったもの、レストランやティールームなどでも見かけますよね。
パリのそのホテルの朝食でゲットしました。
あまりにかわいいデザインだったので、毎日一種類ずつ食べ全種類集めましたよ!
もともと、フルーツのモチーフが大好きなのですが、これはレイアウトも完璧です。
このメーカーのジャムは、フランスのスーパーでも見かたことがありません。業務用なのかなぁ。。。
ここのホテルのダイニングは、中庭に面していてガラス貼り。フランスらしい美しい建物と四季の
景色を眺めながら、カフェオレとクロワッサンの朝食を楽しむ朝の時間は、忙しい買付けの間で
心からくつろげる瞬間。その後は、今日も一日がんばるぞ~という活力が沸いてくるのです。
Vol. 7 SAINSBURYのはちみつ
SAINSBURY(セインズベリー)はイギリスのスーパーマーケットチェーン。
イギリスには、WAITROSE(ウェイトローズ)、SAINSBURY(セインズベリー)、TESCO(テスコ)、
SAFEWAY(セイフウエイ)という大手のスーパーマーケットチェーンがあって、最初に書いた方から
高級→庶民派というようになっています。(TESCOとSAFEWAYは、あまり大差がないと思うけれど。)
最近ではまた事情も変わってきていのかもしれませんが、イギリスがまだまだ階級社会であることを
こんなところでも思い知らされるのですね。。。
WAITROSEは、ご存知の人もいるかと思うけど日本のスーパー「ピ-コック」と提携しています。
オリジナルブランドものは、一部日本でも買うことができます。ロンドン市内ではわりとハイソな所に
あるのか、私はあまり見かけなくて、その他のスーパーに行くことが多いのですが。
私がいつもロンドンで泊まっている宿から6,7分の所に巨大なTESCOがあって、しかもそこは新しくて
とってもキレイ!セルフサービスのカフェがあったり、雑誌の種類も多く置いているし、お惣菜もとっても
充実しているのでよく利用します。
(セルフのサラダバーでつめ放題いくら、というコーナーがあるんだけど、そこで入れてレジに
持っていったら”もっとたくさん入れなさい!!”ってレジのおばさんに怒られたことがあります・・・(笑)
SAFEWAYはたぶんアメリカ西海岸にたっくさんあるスーパーSAFEWAYと同じだと思うんだけど、安い!!
ホットデリコーナーがすごく充実していて、トグロを巻いているソーセージとかありえないボリューム。
イギリスでは買ったことがないけれど、アメリカのではポテトとコールスローがおいしくてオススメ。
(コールスローは日本のよりかなり甘いので嫌な人もいるかも、ですが・・・)
さてさて、SAINSBURYはWAITROSEとSAFEWAYの中間と言ったところで、私的には、ゆるくかわいらしい
雰囲気がする気がします。最近のブリティッシュモダンデザインブームで、どうなったかはチェックして
いないのですが一昔前はかわいいオリジナルパッケージがたくさんあったスーパー。このはちみつのラベルも
手描きのイラストがなんともかわいいでしょ? そこに、このシンプルな黒い文字がピッと利いていて。
さらにPureSetの流れた書体がパーフェクト。色もシンプルかつはちみつらしくていい!
重い瓶なのに(イギリスのものの中では小さい方だけど)2瓶も自分用に買ってきたのですから、よっぽど
気に入ったのですね~。1つはコレクション用に、もう1つは中が終わったら、違うはちみつを詰め替えて
使っています。。。
ちなみにイギリスのスーパーについて追記すると、よく見るところがあと2つ。
SOMERFIELDは店舗は小さいけれど営業時間が長いスーパー。そのせいでか、モノの割りにちょっと高め。
以前はあまり見かけなかったから割と新しく進出しているところなのかも。
もう1つはスーパーとデパートの間くらいに位置付けられるMarks&Spencer(マークスアンドスペンサー)。
オシャレな食料品パッケージを一早く取り入れたところです。イギリスのちょっと大きな町にはどこにでもあり
安心感が。私がM&Sでかならず買うものというと、フレーバー入りスプリングウォーター、すごーくすっぱい
ヴィネガー味のポテトチップス、種類がたくさんあるサンドイッチ。
それから、M&Sは両替レートが良いので、町のチェンジや銀行よりもおすすめですよ!
あ、それからスーパーではないのですが、一時期日本にもあったBOOTS(ブーツ)はどこにでもある
ドラックストアで旅の強い味方です。場所によっては食べ物を置いているところもあって、ヘルシーand
ダイエットものも充実しています。味も普通においしいです。
すみません、長くなりました。私にスーパーマーケットの話を始めさせると、もう止まらないのですーっ!!
Vol. ハーシーズのチョコレート
このパッケージは、1900年に発売されたハーシーズミルクチョコレートの復刻版。
1992年に出たもので、やはりパッケージ好きのお友達からいただいたものです。
いかにもチョコレート!という王道のデザインですよね。金色の書体が何ともクラシックでかわいらしいー。
今回はハーシーズのお話。
数年前、アメリカのペンシルバニア州に仕入れに行ったついでに”ハーシーズパーク”に足をのばしました。
普段の仕入れ旅行は買付けでいっぱいいっぱいなのだけれど、この時はレンタカーを借りる為に、
(アメリカの田舎は絶対車が必要!)ドライバーになってくれる友人を募集し、頭数を増やして4人での旅。
私ともう一人の業者さん以外の二人はアンティークに興味なし、ということで、なんと”ハーシーズ
パーク”を「エサ」にアメリカまで引きずり出したのでした。(余談ですが、数年前アメリカで運転するぞ~
と気合を入れて車の免許を取ったものの、すっかりペーパードライバーになってなってしまった私・・・)
ハーシーズパークとはhershey'sのテーマパークで、もともとチョコレート工場だった場所に、
遊園地、ミュージアムにホテル、ゴルフ場などが入っていて、まさにチョコレートワールド。
残念ながら遊園地はお休みの時期だったのですが、チョコレートができるまでを乗り物に乗って見ることが
できたり、ミュージアムを見学したりして楽しく過ごせました。(ミュージアムには昔のパッケージなども
展示されていましたよ)
印象深かったのはレストラン。パスタのランチの後、私の誕生日だったこともありケーキ代わりに
チョコレートパフェを注文。ここのデザートは量が多いのが有名なので、とりあえず4人で一つを
注文したのですが・・・。私たちの席は二階で、一階にあるカウンターでパフェを作っているところを
しっかり目撃できてしまったのです。バケツのように大きな容器からウエイトレスのお姉さんが全身の力を
込めてアイスクリームをガラスのカップに詰めているところが。それも、これでもか!というくらい
たくさん。到着したパフェの大きさと言ったら・・・ゆうに30cmは高さがあったでしょう。
しかも、一口でパフェ1個分くらいの甘さ!! 見覚えのあるハーシーズのチョコレートシロップが
たっぷりかかっていたのですから。結局、4人でもかなり残してしまいました。ふと隣を見ると、
さっきまで座っていた老人グループの席には、全てカラになったパフェのグラスが人数分・・・。
恐るべし、アメリカ~!
Vol. 9 McCormickスパイス
日本でもおなじみの♪マコーミック。世界最大級のスパイス会社なのですって。
このパッケージは本場、アメリカで入手。 いかにも”アメリカのパッケージ”だと思いませんか?
この赤! そして、クリームイエローと茶色の文字の配色が絶妙なんだなぁ。。。よくよく見ると
シンプルなデザインなんだけど、この書体がいいんでしょうね。ちょっとレトロな感じで。
60年代の後半から70年代にかけて流行った書体だと思うのだけど、ルーツは1860年頃?
赤毛のアンや大草原の小さな家を連想させられます。
しかも旅行者にとって嬉しいことに、プラスチックの容器で割りと小ぶりなんですよー
(高さ5.3cm)。いろいろ種類があったのだけど、うちで出番が多いこの2つをチョイス。
シナモンは、フレンチトーストにかけてよく食べます。ちょっとかけるだけで、簡単メニューが
ワンランクアップしたような気が・・・(気だけ?)。もう1つはチリパウダー。と言っても
コレ全然辛くないんです。でも、やっぱり入れるのと入れないのでは全然味が違って、一瞬にして
メキシカンやスパニッシュ味になる優れモノ!(普通のチャーハンがメキシカンライスに!)
ずらっと並んだスーパーのスパイス陳列棚の前に行くと(その見た目の美しさもあって)何だか
ワクワクしてしまいます。でも、マコーミックも含めて日本のパッケージはいけてませんよねぇ。
(まあまあと言えるのは、明治屋などに置いてあるASAOKAスパイスのパッケージと、今はもう
見かけなくなってしまったのであるかどうかわからないブランドだけどChateau'sのもの。)
スパイスって同じメーカーので揃えたいし、キッチンのアクセントにもなる重要なインテリア
の一部だから、かわいいのがあれば売れると思うのだけれど。(味自体はあまり比べたりしないし)
アメリカ以外のマコーミックは一体どうなんだろう? やっぱり、お国柄が出ているのでしょうね。
アメリカのMcCormick - Home Pageは、お料理の雑誌を見ているようでちょっとかわいかったので、
興味がある人は見てみて下さいね。https://www.mccormick.com/
Vol. 10 ALBERT MENES
前回はMcCormickスパイスをご紹介しましたが、スパイスつながりでもう一つ大好きなパッケージの
メーカーがあります。
フランスの高級食材ブランドAlbert Menesがソレ。
私はパリのフツーのスーパーで見つけたのですがボン・マルシェなどにも売っています。正直
ボンマルシェやまだモノプリあたりならこのブランドが置いてあるのは分かるけど、私が見つけた
スーパーはチェーン店とは言えかなり安めのローカルな雰囲気で(ホテルに一番近いのでよく利用
するのですが)パッケージは全然期待していなかったのが本音だから、ずらっと並んだ棚にこの
ブランドを見つけた時は、ちょっとした感動でした。
スパイスの他に、ジャムや缶詰入りのスープ、お料理のソース(日本のソースじゃなくて)なんかもあって、
品数的には充実しています。私が買ったものは、写真には撮っていないのだけれど瓶入りの粒マスタード、
(これもとってもきれいなブルーのラベルにゴールドでクラシックな文字が入っていて素敵でした)
プロヴァンス・ハーブミックス(写真左/中)、POIVRE VERT(写真右)。最後の缶詰は完全にパッケージ
買い!だってフランス語の意味が分からずに買ったのです(笑)・・・。POIVREはコショウ、VERTは
グリーンの意味。一応それくらいは分かったのですが、その二つを組み合わせて考えるのは難しい・・・?
グリーンペッパーってコショウの種類にはあるかもしれないけど、それが缶の中に入ってるのかしら?
アレコレ考え、結局、ペッパー味の野菜(ポパイが食べてるほうれんそうのペースト?みたいなやつ)
だろうという勝手な私の想像に落ち着いたのですが、それが本当だったらあまり食べる気がしなくて
開けずにキッチンの飾りと化しました。
やはりフランスの、マスタードで有名なブランドMAILLE(マイユ)にPOIVRE VERTという種類があって、
どうやらこれはマヨネーズソースグリーンペッパー味(つまりはマヨネーズにコショウとハーブが
入っている)らしいのですがマイユの方は瓶だけど、こっちは缶。。。真相は未だに解けていません。
ちなみにプロヴァンス・ハーブミックスの方は、すごくおいしかった! 今まで食べたドライハーブの中で
一番かも。
ハーブの中では比較的クセが弱い種類なのか、配合が絶妙なのか、以外と何にでも合う感じで大活躍。
それはそうと、日本ってすごいな~と思うのは、海外のあらゆるショップやブランドが入ってくること!
フランスの食材屋さんだけでも、フォションにダロワイヨ、エディアール・・・ジェラ-ルミュロなんかに
関しては、パリにたった1件しかないお店で(グルメな人は知っているけど)全パリ市民が知っているわけ
ではないショップなのに、日本では、横浜に新宿、二子玉川。名古屋と福岡にもあるみたいですね。
もちろん、海外に行けない時に本場の味が楽しめるのは良いことなのだけど・・・。逆に海外に行った時に
「ありがたみ」がなくなってしまうのですよね~~~。楽しみが薄れるっていうか、日本に入っているのが
分かってるとおみやげとかにもしにくい。うーん、複雑。
そして!
とうとう、このALBERT MENESもこの間、TOKYUフードショーで見つけてしまいました・・・。